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モカコーヒーが日本から姿を消す

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2008年5月31日、エチオピア産のコーヒー生豆から基準値以上の残留農薬が検出され、日本国内への輸入がストップ
これによりエチオピア産のモカコーヒーが日本市場から消滅してしまった。
次回の入荷はいつになるかわからないと言う。
では、この残留農薬はどのぐらいのものだったのだろうか。
それは…

コーヒー豆の残留農薬と検疫基準値

コーヒー生豆の検疫で検出される農薬は、リンデンクロルデンヘプタクロルの3つ。
基準値は

となっている

リンデン・クロルデン・ヘプタクロルの人体への影響

何れも有機塩素系殺虫剤にあたる薬物である。
コーヒーを栽培するにあたり、害虫を駆除する為に使用されている。
リンデン・クロルデンの人体に及ぼす影響は、性ホルモン合成(男性ホルモン)に影響を与えると言う研究結果もある。
ヘプタクロルの人体に及ぼす影響は、血液疾患等の関連性を示唆する症例報告があるらしいが、
暴露量に関する情報はほとんどないほか、健康への影響に関する報告はない。

野菜の残留農薬検疫基準

では、生で口にする野菜の残留農薬はどうなのか?
厚生労働省の記述によると、コーヒー豆の0.002ppmと言う基準値に対し、
米0.3ppm、はくさい1ppm、ピーマン2ppm
の基準値に設定されています。
厚生労働省輸入食品に対する検査命令の実施についてを参照

下記は厚生労働省の輸入食品に対する検査命令の実施について(中国産鶏肉及びその加工品並びにエチオピア産生鮮コーヒー豆)からの抜擢です

注1) γ-BHCは、コーヒー豆には0.002ppmの基準値が適用されますが、例えば米には0.3ppm、はくさいには1ppm、ピーマンには2ppmの基準値が設定されています。

注2) γ-BHCの許容一日摂取量(人が一生涯毎日摂取し続けても、健康への影響がないとされる一日当たりの摂取量。以下同じ。)は、体重1kg当たり 0.005mg/日であることから、体重60kgの人が当該違反のコーヒー豆(生豆として。以下同じ。)を毎日約1.3kg摂取し続けたとしても、許容一日摂取量を超えることはなく、健康に及ぼす影響はありません。

注3) クロルデンは、コーヒー豆には個別の基準値が設定されていないため、一律基準(0.01ppm)が適用されますが、例えば米やにんじんには0.02ppmの基準値が設定されています。

注4) クロルデンの許容一日摂取量は、体重1kg当たり0.0005mg/日であることから、体重60kgの人が当該違反のコーヒー豆を毎日1kg摂取し続けたとしても、許容一日摂取量を超えることはなく、健康に及ぼす影響はありません。

注5) ヘプタクロルは、コーヒー豆には個別の基準値が設定されていないため、一律基準(0.01ppm)が適用されますが、例えばアーモンドには10ppmの基準値が設定されています。

注6) ヘプタクロルの許容一日摂取量は、体重1kg当たり0.0001mg/日であることから、体重60kgの人が当該違反のコーヒー豆を毎日43g摂取し続けたとしても、許容一日摂取量を超えることはなく、健康に及ぼす影響はありません。

注7) 日本人の一日当たりのコーヒーの摂取量は、コーヒー豆(生豆)に換算すると2.6gです。

本当は安全なのでは?

上記から見ても、今回検出された残留農薬は、本当は全く問題の無いのではと思わざるを得ません。
ましてやコーヒー豆の場合、生豆をそのまま食す人はいないでしょう。
焙煎すれば残留農薬の殆どは消滅するはずですし、当サイトでもお勧めしている、生豆を水洗いしてから焙煎すれば、限りなくゼロに近づくはずです。
むしろ問題なのは、生で口にする野菜の残留農薬なのではないでしょうか?
特に洗剤で洗わなければ食べられない中国野菜みたいな、中国から輸入している食材の方がよほど危険だと感じます。

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